🌱 この記事で分かること
- NTT(9432)がどんな会社か
- 2026年3月期の業績と、今期の見通し
- 16期連続増配の株主還元方針
- dポイントがもらえる株主優待の中身
- 長期保有に向いている理由と注意点
日本の高配当株の中から、長期保有の候補を1社ずつ掘り下げるシリーズ。今回はNTT株式会社(以下、NTT)です。NTTはかつての日本電信電話公社をルーツに持ち、2025年7月に社名を「NTT株式会社」に変更しました。証券コードは9432で、東証プライムに上場しています。
どんな会社?
NTTグループは、モバイルのNTTドコモ、地域通信のNTT東日本・NTT西日本、法人・グローバル向けソリューションのNTTデータグループを中核に持ちます。2025年9月にはNTTデータグループを完全子会社化し、法人・グローバル事業の意思決定を速めました。通信だけでなく、データセンターやAI、次世代通信基盤「IOWN」などデジタル領域への投資も進めています。携帯電話の契約数は国内最大級で、毎月の通信料という安定した収入基盤を持つのが特徴です。
配当は年2回で、権利確定は中間が9月末、期末が3月末です。2023年7月の25分割を経て、100株が約1.7万円で買える手軽さも魅力です。
業績は増収増益、今期は増収減益の予想
2026年3月期(2025年4月〜2026年3月)の連結業績は、営業収益が前期比5.1%増の14兆4,091億円、営業利益が同3.4%増の1兆7,062億円、当社株主に帰属する当期利益が同3.7%増の1兆370億円と、増収増益でした。法人・グローバル事業の拡大や金融事業の伸びが寄与しました。
2027年3月期の予想は、営業収益が同4.5%増の15兆600億円、営業利益が同0.2%増の1兆7,100億円、当期利益は同5.5%減の9,800億円です。増収ながら最終利益は減益予想で、成長投資や金利負担が重しになっています。ただ、2027年3月期第1四半期(2026年4〜6月)は営業収益が前年同期比10.9%増の3兆6,200億円、営業利益が同4.9%増の4,251億円、純利益が同5.8%増の2,748億円と好スタートを切っています。
株主還元は「継続的な増配」が方針
NTTの還元方針は「配当の継続的な増配と機動的な自己株式取得」です。2027年3月期の年間配当予想は1株あたり5.4円(中間2.7円+期末2.7円)で、前期の5.3円から0.1円の増配。これで16期連続の増配になります。
実際の1株配当金(株式分割調整後)は、2022年3月期の4.6円から、4.8円、5.1円、5.2円、5.3円と増え続け、2027年3月期は5.4円の予想です。毎年少しずつ増える配当が、数字でも裏づけられています。加えて2026年5月には上限2,000億円の自己株式取得も決議しました(取得期間は2026年5月11日〜2027年3月31日)。

株主優待はdポイント、長く持つほど増える

NTTには、100株以上の株主にdポイントを進呈する制度があります。毎年3月31日時点で100株以上を保有し、保有期間が2年以上で1,500ポイント、5年以上で3,000ポイントが進呈されます。受け取りにはエントリー手続きが必要です。
💡 100株保有の試算(株価174.8円):投資額は約17,480円。配当は年540円(予想)で、2年以上保有ならdポイント1,500円相当が加わり、金額ベースでは合計2,040円相当になります。ポイントは株主単位での進呈のため、少額保有ほど相対的な上乗せが大きくなります。
株価の推移と今の水準
2026年10月23日時点の株価は174.8円で、52週レンジは142.6円〜181.3円、過去1年で約9.4%上昇しました。2027年3月期の予想配当5.4円から計算した予想配当利回りは約3.1%、PERは約14倍、PBRは約1.4倍が目安です。
株価は52週高値圏にあり、かつてのような割安感は薄れています。その分、株価ではなく1株配当そのものの成長に注目する銘柄になってきました。
長期保有におすすめな理由
理由は3つあります。第一に、16期連続増配という実績と「継続的な増配」を掲げる方針があり、保有中に受け取る配当の成長を期待しやすいこと。第二に、通信料という安定収入に、データセンターや法人・グローバル事業の成長が加わり、収益の柱が分散していること。第三に、100株約1.7万円から始められ、dポイントの優待で長期保有が報われる設計になっていることです。
⚠️ 注意点:2027年3月期の純利益予想は減益で、成長投資や金利負担が利益を圧迫する可能性があります。モバイル事業の競争激化や、データセンター・IOWNなどへの大型投資が続く点にも注意が必要です。また株価は52週高値圏にあり、利回りは3.1%程度まで低下しています。決算ごとに増配と業績を確認しながら、時間を分散して積み増す付き合い方が合う銘柄だと思います。なお、2026年11月4日には2027年3月期第2四半期決算の発表が予定されています。
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※本記事は情報提供を目的としたもので、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。株価・指標は2026年10月23日時点、業績・配当は会社発表資料に基づきます。投資判断はご自身の責任でお願いします。
出典:NTT 2026年3月期決算短信(2026年5月8日)、2027年3月期第1四半期決算短信/NTT 株主還元情報(2026年5月14日更新)、「株式分割、配当予想の修正及び株主に対するdポイントの進呈に関するお知らせ」(2019年11月5日)/Finnhub 市場データ(9432.T、2026年10月23日)、CompaniesMarketCap PBR(2026年10月)

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