📌 この記事で分かること
- 米中間選挙の現在の状況と今後の見通し(下院・上院)
- 結果のパターンごとに、米国株・日本株へ考えられる影響
- ドル円と原油価格の今の水準と、動きやすいポイント
- 高配当株の長期投資家として、慌てず見るためのチェックポイント
※この記事は2026年11月4日朝(日本時間)時点の速報です。この時点では米国で投票が進んでいる段階で、開票は日本時間4日午前8時ごろから始まります。結果が判明したら続報でお伝えします。
いま何が起きている?(現在の状況)
米国では11月3日(現地時間)、トランプ大統領の2期目に対する「中間審判」となる中間選挙の投票が行われています。争われるのは、下院の全435議席と、上院100議席のうち35議席、あわせて36州の州知事選です。
改選前の勢力は、下院が共和党219議席・民主党214議席(欠員2)、上院が共和党53議席・民主党47議席と、どちらも共和党が僅差で多数派でした。つまり数議席の移動で多数派が入れ替わる、きわどい選挙です。
投票の締め切りは米東部時間3日午後6時(日本時間4日午前8時)から州ごとに順次始まり、開票が進みます。下院の大勢は早ければ日本時間4日の昼ごろに判明する見通しですが、上院は接戦州の集計に時間がかかり、勝敗の確定まで数日かかる可能性も指摘されています。
事前の見通し:下院は民主党が優勢、上院は大接戦
選挙直前の情勢分析では、明暗が分かれています。
| 対象 | 見通し |
|---|---|
| 下院 | 民主党の多数派奪還が有力。選挙分析機関クック・ポリティカル・リポートは、民主党が230〜240議席を獲得すると予測しています。 |
| 上院 | 大接戦。テキサス、オハイオ、アイオワ、カンザス、アラスカ、メーンの激戦6州の結果がカギを握ります。 |
背景にあるのは、長引く物価高(インフレ)などを理由に、トランプ大統領の支持率が過去最低の水準まで沈んでいることです。ただし、世論調査が外れることも珍しくないため、開票が進むまでは「見通しは見通し」として見るのが安全です。
結果は3パターン、それぞれの意味
| パターン | 政治の動き | 市場で意識されること |
|---|---|---|
| ①下院のみ民主党(いわゆる「ねじれ」) | 大きな新政策は通りにくくなり、現状維持色が強まる | 政策の急変リスクが下がり、株式市場には比較的落ち着いた材料と受け止められやすい |
| ②両院とも民主党 | 政権への監視・調査が強まり、規制強化の議論が活発化 | AI・巨大テックへの規制強化への警戒が、ハイテク株の売り材料になる可能性(SBI証券の市場レポートでも指摘) |
| ③共和党が両院を維持 | トランプ政権の政策(減税・関税・エネルギー推進)が進みやすくなる | 「予想外」の結果として受け止められ、株価・為替ともに大きく振れる可能性 |
なお、関税のように大統領の権限で進められる政策は、議会の構成が変わっても直ちには止まりません。選挙結果だけで日本の輸出企業の前提が大きく変わるわけではない点も押さえておきたいところです。
米国株への影響
選挙直前の米国市場はすでに不安定でした。前週末(10月30日)には半導体大手インテルの決算失望をきっかけに半導体株指数(SOX)が7%超下落し、AI・半導体関連を中心に売りが広がりました。
中間選挙そのものについては、歴史的には「結果がどちらでも、イベントを通過すると株価は落ち着きやすい」と言われます。ただし今回は、①両院民主党となった場合のAI規制への警戒、②選挙後の中東情勢の緊迫化への懸念があり、「アク抜け」とはいかないのでは、との見方も市場にはあります(SBI証券)。まずは開票結果と、それを受けた米国市場の反応を確認したい局面です。
日本株への影響
日経平均株価は、選挙前最後の取引日となった11月2日に63,081円86銭(前営業日比208円25銭安、-0.33%)で引けました。米半導体株安の流れを受けた売りに押された一方、好決算の半導体製造装置株が下支えする展開でした。11月3日は祝日(文化の日)で東京市場は休場だったため、選挙結果への本格的な反応は本日11月4日の東京市場に出ます。
日本株への伝わり方の基本は「米国株の動き+ドル円の動き」の掛け算です。米国株が堅調で円安が進めば輸出関連が買われやすく、逆に米国株安+円高が重なると、海外比率の高い銘柄から売られやすくなります。高配当・内需系の銘柄は、こうした局面では相対的に値動きが落ち着く傾向があります。
為替(ドル円)への影響
ドル円は選挙を前に様子見ムードが強く、11月3日のニューヨーク市場では1ドル=158円台前半(東京市場では157円台後半)で推移しました。方向感のない小動きでしたが、これは「結果が出るまで動けない」という状態です。
開票が進む日本時間4日午前中から、値動きが大きくなることが見込まれます。為替を動かす本丸は選挙そのものよりも米国の金利の行方です。FRB(米連邦準備制度理事会)の12月の政策判断を巡る思惑もくすぶっており、選挙結果と金利見通しが重なると、ドル円が数円単位で振れることもあり得ます。158円台という水準は円安方向の節目でもあるため、政府・日銀の円安けん制発言にも注意です。
原油価格への影響
原油は、選挙よりも中東情勢が主役です。北海ブレント先物は1バレル=約105ドル、米WTI先物は約96ドルと高水準で推移しています(11月3日時点)。米国によるイラン関連施設への攻撃報道で供給不安が再燃する一方、和平交渉への期待が浮上すると急落するなど、この数日だけでも1日で7%を超える値動きがありました。
選挙の影響は「中期的」に出ます。共和党が議会を維持すればエネルギー増産路線が続きやすく、民主党が伸びれば環境規制の議論が再び強まる可能性があります。ただし目先の価格は中東の情勢次第の色が濃く、ガソリン価格や電気代を通じて日本の物価にも跳ね返るため、高配当投資家にとっても無関係ではありません。
高配当株投資家としての見方
選挙は大きなイベントですが、長期の高配当株投資では、見方を変える必要はないと考えています。
- 数日の値動きで売買を判断せず、企業の業績と配当の実力を見る
- 大きく下げた場面では「利回りが何%になったか」を冷静に計算してみる
- 結果確定までは断片的な速報に振り回されない(上院の確定は数日後になる可能性)
今後のチェックポイント
- 11月4日午前8時ごろ〜:各州で投票締め切り・開票開始。下院の大勢は昼ごろにも判明する可能性
- 11月4日の東京市場:選挙速報を受けての日経平均とドル円の反応
- 今週後半:米雇用統計など、FRBの金利判断に影響する経済指標
- 数日〜:上院の最終確定と、トランプ大統領の反応・声明
開票結果が判明したら、このブログでも続報をお伝えします。
【出典】ロイター、時事通信、産経新聞、クック・ポリティカル・リポートの情勢分析、SBI証券マーケットレポート、株探ニュース、外為どっとコム等の報道(いずれも2026年11月3日〜4日時点)。市場の数字は各報道時点のものです。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄や通貨の売買を推奨するものではありません。選挙・市場の見通しは執筆時点の報道に基づくもので、その後の状況により変わる可能性があります。


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